2012年4月19日木曜日

水郷古鎮 朱家角

上海近郊の水郷古鎮、上海から最も近い水郷古鎮「朱家角」で、明清時代の上海を味わう徹底ガイド!

昔は水郷地帯が広がっていたとは思えないほど急速な発展を遂げ、今や大都会の容貌を持つ上海。ダイナミックで刺激に満ちた場所である一方、ここでは一昔前のいわゆる “ 中国的 ” な情緒豊かな情景はなかなか体験できません。
それでも、上海郊外を西へ1時間ほど車を走らせると、今でも小さな水郷古鎮が点在し、昔と変わらぬ運河に囲まれたのどかな光景が広がっています。中でも、上海市内から最も近い場所に位置し、半日観光としても気軽に足を運べるのが青浦区にある水郷古鎮 「朱家角」 です。
朱家角水郷 朱家角水郷
朱家角は明の万暦年間から続く古い水郷で、漕港河とその支流に囲まれた約47平方km程の小さな村。現在でも明清時代の建物が残され、保護指定を受けている大小さまざまの石橋や渡し舟が古鎮内に暮らす人々の生活を支えています。
なにせ大きな観光地ではないので、ガイドブックから得られる情報もほんのわずか。初めて訪れるのでドキドキなのですが、みなさんに朱家角の様子をお伝えしたいと思います!
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朱家角水郷

~朱家角周遊のスタート地点はコチラ~

バスターミナルに到着すると、村に入るためのチケット売り場があります (10元)。今回は往復バス代と入村料+8ヶ所の入館料がセット (80元) になったチケットをすでに購入していたので、ここではチケットを見せるだけでスルーできます。
このチケットについては最後の 「行き方ガイド」 で詳しく説明しますね。

※2008年9月1日より、村に入るためのチケット (進鎮門票) は購入不要となりました。
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朱家角水郷
まずは朱家角の全体図をチェック!
チケット売り場の後方に広がる 「新溪路」 を商店街に沿って歩くと、「新風路」 の交差点があります。ここで右折すると前方に門が見えるので、ここから村に入りましょう。









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朱家角水郷

前編


まずは「城隍廟橋」境に南側を攻略!

朱家角内には南北におよそ数十ヶ所の見所があります。
ほぼ中心地となる 「城隍廟橋」 を境に南側には 「上海遥古文化展示館」 「漁夫の家」 「城隍廟」 「大清郵便局」 「王昶記念館」 「童天和药号(薬局)」 「シルクロード芸術館」 があるので、まずはこちらから順に見ていきましょう。

先ほどの入村門を通過したら、中国農業銀行のある 「美周路」 を左折します。この通りの前方にあるのが 「漁夫の家」 と 「上海遥古文化展示館 (上海先民陶玉館)」 です。
朱家角水郷 朱家角水郷

●上海遥古文化展示館(上海先民陶玉館) こちらは古代上海の文化・芸術を紹介する資料館で、約5,000年前の馬家浜文化、崧澤文化、良渚文化の遺跡から出土された石器や陶器類などの複製品が展示されています。
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朱家角水郷













第2展示室には古代に使用されていた玉石の装身具類も展示されているんですよ。

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●漁夫の家 上海遥古文化展示館の手前にある「漁夫の家」では江南水郷の漁業文化と漁民の生活、生産過程などを知ることができるそう。









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展示館の見学が終わったら、建物右手にある門の先へ…。
ここから先が水郷風景の本番です!
先ほどの門から直進して前方に見えるのは、1963年にその原形が建てられたという 「城隍廟橋」。橋の上から左右を見渡すと、朱家角の主役である水郷風景が広がります。












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●城隍廟 当初は村南部の薛葭浜に建てられていたものが、清朝乾隆28年 (1769年) に現在の場所へと移されたそう。230年以上の歴史を持つ廟内には、三宝と呼ばれる舞台、大算盤、イチョウの樹があります。
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イチョウの樹には、訪れる人々の願いが込められた赤い短冊がこんなにたくさん!廟内はセミの声すら遠くまで響くような静寂さに包まれています。


















街角①:裏通りの日常風景城隍廟橋を渡って左手に広がる一本道 「漕河街」 に入ると、白壁と瓦屋根の民家に囲まれた日常の香り漂う細い通りが続きます。立ち並ぶ民家の中には雑貨店、伝統楽器店、コーヒーショップや、場所柄からするとやや異色なポップなモダンアート雑貨を扱うお店もあるんですよ。でも、モチーフはやっぱり “ チャイナ ” !
朱家角水郷 朱家角水郷
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小道の脇には、これまた小橋が見えます。こちら1627年に建てられたという 「咏風橋 (通称:永豊橋)」 を渡り、小道を右手奥に歩いて行くと 「大清郵便局」 に到着です。
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●大清郵便局 こちらは1903年に開業した郵便局で、清代の上海に13ヶ所あったといわれる郵便局のうちの1つ。
現在では華東地区唯一の清朝郵便局の遺跡となっています。館内には郵便の歴史が展示され、建物の裏手には遊覧船の船着場が設置されています。





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●王昶記念館 郵便局から西湖街を東へ向かう途中、清朝の乾隆時代の進士 (科挙試験の最終合格者) ・王昶の記念館がありました。中には書斎や寝室など当時の様子が伺えるそうですが、こちらも現在は改修中で中には入れず…、残念!







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明代に架けられて以来、約500年の歴史を持つと言われる小さな 「平安橋 (別名:戚家橋)」 を渡って大新街に入り右折すると、「童天和药号」、その先に 「シルクロード芸術館」 があります。

ちなみに、地元の人には “ この橋を渡ると平安吉祥がもたらされる ” と言い伝えられ、遠方に出かける際には遠回りしてでもこの橋を渡って縁起をかつぐそうなんです。












●童天和药号 観光客がゾロゾロと入っていくのにつられる。こちらは手持ちのチケットに入館費が含まれていないので別途3元を支払いました。清朝末期の光緒3年 (1877年) に創建されて以来、現在まで伝承され続けている由緒ある漢方薬局なんですよ。
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時折、地元の住民も薬を買いにやって来ます。秤売りのスタイルは古今変わらず、歴史をしのばせる光景。


















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●シルクロード芸術館 こちらが南側エリアの最終地点。中国古代絹織物の発展の歴史がたどれる資料館となっています。ここの入館料も手持ちチケットに含まれていないのですが、無料で入館できました。
芸術館の向かいに見えるのは「中観音橋」。橋を渡ると、遊覧船の船着場と公衆トイレがあります。
注)公衆トイレは0.3元で利用できます。意外とキレイでしたよ。

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芸術館から大新街を元来た道へと戻っていくと、こちらも数々の土産物店や骨董店、食事処が立ち並んでいます。売り物を物色しつつ歩くうちに、再び城隍廟橋の前へと戻ってきました。
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後編


次は北側の攻略、そして遊覧船にも乗っちゃおう!

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もう一度城隍廟橋を渡り、今度は漕河街を先ほどとは反対の北側 (右手) エリアへと突入です。

まずは 「円津禅院」、さらに船を使って漕港河の対岸にある 「課植園」 へと向かいます。
その後、「阿婆茶楼」、「翰林横額博物館」 をまわって有名処の「放生橋」、「北大街」へとルートを取ることに!






街角②:禅院までの情景を楽しむ禅院へと向かう道の左手にも、コーヒーショップや中国の伝統工芸品などを扱うお店が並んでいます。ちょっと疲れたら適当な場所を見つけて休憩を取りましょう。
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ちょっと気になる門構えを見つけたので入ってみました。
こちら 「孫藝坊」 は店主・孫氏のアンティーク家具の趣味が高じて開かれたお店で、明清時代のアンティーク家具や彫刻などが収集・展示されています。
中を覗こうとすると 「チケット10元」 と言われたので、すかさず香港人の振りをすると、「それならタダでいいよ」 と。中華系なら無料みたい???
円津禅院の手前まで、タイムスリップしたかのような優しい情景が続きます。







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●円津禅院漕港河と支流が交差する場所の少し手前にあるのが、元代(1341年)に築かれて以来600年以上の歴史を刻む「円津禅院」です。境内には観音菩薩像が安置されているため、またの名を「娘娘廟」と言うそうです。小さな境内にある仏像の数も決して多くはありませんが、どれも精巧で神妙な趣を持っています。
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●泰安橋 禅院の向かいにあるのは1584年築の 「泰安橋」。石橋全体には美しい彫刻が施され、橋を渡ると北大街の商店街へと繋がっています。賑やかな商店街の裏手には、明清時代の面影が感じられます。
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~いざ、対岸へと漕ぎいでなん!~ここから周遊地点の最北端にある 「課植園」 まで船で一気にワープ!禅院でお賽銭したご利益か、住職さんも一緒に船着き場で価格交渉してくれて当初50元のところ20元で話が付きました。この船料金については後ほどまた触れますね!

禅院を後に、船は北へ北へと前進していきます…。
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船を漕ぐオジさんも、皆も、焦らず慌てず。この緩やかに流れる時間が最高! 「船には必ず乗るべし」 です。しばらくすると、「課植園」 傍の船着き場に到着しました。
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~北から南へ、折り返しコースの始まりです~
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●課植園
別名 「馬花園」 とも呼ばれるこの荘園式邸宅は、1911年に馬文郷により建てられたもの。
中国の伝統的建築様式に当時の西洋文化を融合した園内は、当時の暮らしぶりがうかがえる邸宅部分と広々とした庭園部分に分かれています。
なお、“課植”には 「勉強の暇にも農耕を怠るな」 という意味がこめられているそう。こういう価値観って、日本も中国も似てますね。








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朱家角水郷
課植園の北にある橋を越え、今度は西井街を南に向かって折り返します。

次の 「阿婆茶楼」 へ行く前に売店でジュースを買い、コマドリのさえずりを楽しみながら一休み。








●阿婆茶楼 
●翰林横額博物館
漕港河のたもとにある 「阿婆茶楼」 は典型的な明清代建築物の1つ。放生橋や禅院の景色が一望でき、江沢民元主席をはじめとする要人も多数訪れたとか。
茶屋の1階からは隣の 「翰林横額博物館」 へ入っていくこともできます。
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中国独自の伝統文化である “ 横額 ” が集められた館内には、1700~1800年代のものを中心に展示されています。










街角③:東井路のプチ・アートスポット阿婆茶楼から放生橋にかけての 「東井街」 には、朱家角周辺に暮らす現代アーティストの絵画や手工芸が手に入るお店も。この先向かうお土産ストリート “ 北大街 ” でもチャイナなグッズは盛りだくさんですが、ココでも一味違ったモノに出会えそう。
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●放生橋 漕港河をまたぎ、北大街へと続くこの 「放生橋」 は明代の1571年に築かれたもの。大きな虹のようにゆったりと架かる橋は “ 井帯長虹 ” とも呼ばれ、朱家角の名所の1つとなっています。
段差も緩やかで幅広なので、ここではのんびりと橋渡りを楽しみましょう。
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●北大街 放生橋を渡った右手に連なる 「北大街」 は、かつて 「街三里、店舗千個」 と言われた商店街ストリート。数多く残る明清時代の建築物が今でも商店、茶屋、小吃店としてひしめき合い、活気に満ちた街並みを伝承しています。
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朱家角水郷
1915年の開業当時のまま石庫門建築の門構えを残した 「涵大隆醤園」 (醤油と漬物のお店) なども覗いてみよう!










街角④:小腹が減ったら街の名物チマキを食べよう入ってすぐの美周路や北大街など、“ 商店の並ぶ所にチマキ屋あり ” な朱家角。どのお店も軒下には 「テレビで取材されました!」、「ウチが他店とは違う本場の味!」 と看板が並び、商売熱心。日本人にも人気のチマキやブタ角煮もあり、ちょっとお腹がすいたら立ち寄ってみましょう。
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朱家角水郷
これが “ 芦香扎肉 (ブタの角煮) ”。
お店によって多少呼び名も違うみたいですが、指差しで 「コレ欲しい!」 と買えてしまいます。











●稲米郷情館
●上海手工芸朱家角展示館
北大街を進むと、元来た 「美周路」 へと出ます。その手前にあるのが水稲栽培の歴史文化が展示されている 「稲米郷情館」 と 「上海手工芸朱家角展示館」です。
「上海手工芸朱家角展示館」 は別途10元の入館料が必要。この2つについては、時間が余れば寄ってみる…という気分、もしくは現代手工芸にちょっぴり貢献する、というノリでどうぞ。
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~再び美周路の門に戻ってきました~
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さて、再び 「上海遥古文化展示館」 横の門へと戻り、朱家角周遊も終了です。「放生橋」 を周遊のスタート地点とする行程もあるみたいですが、今回のルートも効率的でそう悪くないかも?!と自負しております。

朝の9時にスタートし、休憩したり遊んだりしつつ全ポイントをじっくり見て回ったんですが、3時までには余裕で終了。もっと快速で周遊することも可能なので、皆さんも時間に余裕があればぜひのどかな水郷風景を味わいに足を運んでみてください!

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